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ぷろどおむ

Author:ぷろどおむ
元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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ラウリル硫酸ナトリウム入り歯磨きは味覚を破壊するのか
とおりすがりさんからコメントをいただきました。ありがとうございます。またいつものように長くなったので,エントリを起こします。

> 私はラルリル硫酸ナトリウムが入っていないけども
> メントールは使っている歯磨き粉を使っています
> メントールが入っていますので、もちろん清涼感があります
> 口をゆすいだ後に飲食をしても味は全く変わりません
> 以前使っていたラウリル硫酸ナトリウムが入っている
> 歯磨き粉を使っていた時は、オレンジジュースを飲んだら
> 味が変わってしまい(苦くなる)感覚が戻るのに数十分かかっていました
>
> 現在の歯磨き粉に替えてからは、オレンジジュースを飲んでも
> 苦くなったりしません 
> その違いに驚いています
> 従って、私の感覚では
> メントールではなく、ラウリル硫酸ナトリウムによる
> たんぱく質変性作用(薬品やけど)だと思います

この手の業者が良く言っているように味覚の異常がたんぱく質変成作用が原因だとすると,数十分で回復するのはすごすぎると思うんですよね。そんなに急速に回復できるのに,長期的に利用すると味蕾が破壊されるというのは,にわかに信じがたいわけです。というわけで,とおりすがりさんがご利用になっているものについては,ちょうど良い量にメントールが調整されているのでは?と思いました。

ということでもう一度調べ直してみたら,そのものずばりの論文がありました。

味覚閾値に与える練歯磨及びその成分の影響
The journal of Wayo Women's University 24 pp.1-15 19830331
松下真実子,宮川豊美,川村一


というわけで,お詫びです。この論文の実験結果によると,確かにラウリル硫酸ナトリウムも味覚に影響を与えるようです。この論文の実験によると,甘味,塩味,苦味について約60 %,酸味でも25 %の人が味覚が鈍感になるという影響を受けています。

一応,味覚に一番影響を与えるのは含まれている香料(主にメントール)という結果が得られている(甘味と苦味については100%,酸味40 %,塩味20 %の人が影響を受けた)のも事実ではあるのですが,どうもその辺を間違って認識していたらしいです。大変申し訳ありませんでした。やはり記事を書く度に確認をしないといけませんね。反省します。

しかし,この論文の前半部分で1949年に行われた味覚閾値調査(味覚の鋭敏さを見る調査)と,今回行われた味覚閾値調査を比較しているのですが,その結果有意差が見られなかったとしております。

つまり,ラウリル硫酸ナトリウム入り練り歯磨きを長期間使用したことによる味覚異常の兆候は見られておらず,「現代人はラウリル硫酸ナトリウム入り歯磨きによって味覚が破壊されている」という一部業者の主張は明確に否定されていることになります。

また,練り歯磨きによる味覚閾値への影響のほとんどは閾値が高くなる=味覚に対して鈍感になる方向に働いています。それなのにとおりすがりさんのように「苦みを強く感じる」のはどうしてなのでしょう?

それはどうやら回復時間の差が影響しているようです。

論文中で行われた味覚回復時間についての結果によると,ラウリル硫酸ナトリウムによる味覚閾値上昇から回復する時間は,他の三成分が回復に15分~30分かかっているのに対し,酸味だけは3分以内に75 %の人が回復しています。つまり元々影響を受けにくい酸味が素早く回復するため,より酸味を強く感じすぎてしまうのではないでしょうか。そのために味のバランスが崩れ「変な味」と思ってしまう(なぜ「苦味」と感じるのはわかりませんが)のではないでしょうか。

香料による影響はどうでしょう?こちらは塩味と酸味が15分以内に100 %の人が回復していることから,酸味を強く感じすぎてしまうかもしれません。苦味への影響は15分以上続く場合もあることから,香料だけの使用では苦味を感じにくくなるのかもしれませんが,甘味の回復にも同程度の時間がかかっているので,やはり酸味を強く感じすぎる傾向になりそうです。とすると,やはり通りすがりさんが使われている歯磨きは,清涼感を感じつつも味覚に影響を与えにくい絶妙なブレンドがなされているのかもしれません。

では,最大の問題であるこの味覚の異常の原因はどこにあるのでしょうか。メントールを主成分とする香料が与える味覚への影響は,メントールそのものが持つ刺激性や冷涼感と嗅覚に与える影響で説明できそうな気がします。しかし,ラウリル硫酸ナトリウムはどうなのでしょうか?とおりすがりさんが仰るように,たんぱく質変成作用により味蕾が破壊されているのが原因なのでしょうか?

ここからはだいぶ推論が混じってきますので,突っ込み大歓迎なのですが,まず味蕾そのものが破壊されているという説には大きく異を唱えたいと思います。

理由の第一は,ラウリル硫酸ナトリウムが歯磨きに使用されていなかった時代と一般的に使用されている現代において味覚閾値に差が見られなかったことです。これにより,長期利用における味覚への影響は明確に否定することができます。

次に,味覚によって影響が異なっていることから,味蕾そのものではなく味覚を感じる受容体に個別の影響を与えていると推測できる点,また40 %もの人が味覚の異常を感じていないことから,それほど強力な作用が与えられるとは考えられないこと,さらに味覚の種類によっては短い時間で回復している点にも注目したいところです。

界面活性剤はこのブログでも何度か説明してきましたが,たんぱく質などの表面に吸着するという性質を持っています。ですので,この影響により一時的に受容体が妨害を受けているために味覚に変化が起きると考えるのが,一番筋が通っているように感じます。

ところで,人間はどのように味を感じているのでしょうか。こちらのサイトで詳しく説明されていますので,どうぞご覧下さい。

こちらの説明によりますと,塩味はナトリウムチャンネルが感じ,酸味はpHの影響(水素イオン濃度)を感じ,甘味と苦味についてはG蛋白共役受容体(G protein coupled receptor(GPCR))という部分が味覚成分をキャッチすることにより感じています。

ラウリル硫酸ナトリウム水溶液はほぼ中性ですので,pHにそれほど影響を与えません。そのため,酸味に強く影響を与えないという実験結果との間に大きな矛盾はないと思います。

また,ラウリル硫酸ナトリウムが舌表面に吸着していた場合,陰イオンである硫酸基を外側に向け,疎水性の高いアルキル鎖を舌表面にくっつけた形になっていることが想像できますので,陽イオンであるナトリウムと結びつき,塩味を感じにくくさせる効果が期待できます。水素イオンも陽イオンではありますが,硫酸基は強酸なので口中の条件下では解離しやすいため,酸味には影響を与えにくいのでしょう。

甘味や苦味はより嵩高い分子が味覚を感じる原因物質となることが多いので,純粋に立体的な妨害を受けていそうですし,疎水性総合作用による吸着をしているのであれば,味蕾表面から洗い流されるのにも時間がかかりそうです。

というわけで,歯磨きと味覚の関係についてまとめます。

1) ラウリル硫酸ナトリウム入り歯磨の長期使用による味覚鈍化などの影響は存在しない。
2) 歯磨き成分のうち味覚に最も影響を与えるのは香料(主成分メントール)。次がラウリル硫酸ナトリウム。
3) 香料は甘味と苦味,ラウリル硫酸ナトリウムは甘味,苦味,塩味を一時的に鈍感にする。
4) 一時的に味覚が鈍感になる理由は,香料の場合はメントールなどの持つ刺激作用と嗅覚に対する影響,ラウリル硫酸ナトリウムの場合は界面活性剤分子が味蕾表面に吸着するためと推測できる。



というわけで,個人的には長期的な影響は存在せず,短時間だけの影響と言うことであれば,オレンジジュースは歯磨き前に飲むようにするだけで,いろんな問題が解決しそうに思います。

まぁ,どうしても歯磨きをしてからオレンジジュースを呑みたいというのであれば別ですが,普通は飲食をする直前に歯を磨く人は少数派だと思いますので,実用上あんまり害は無いかと思います(^^) というわけで,あとはみなさまの趣味・嗜好とご予算にお任せします。

いつものようにこの件に関しても,ご意見・ご質問大歓迎です。どうかよろしくお願いいたします。
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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 18:07:22 | Trackback(0) | Comments(11)
コメント
とおりすがりのコメントに対して、ご丁寧で明確なご回答頂き
ありがとうございました。色々勉強になります。

世間には情報が氾濫していて、例えば牛乳が体に良いという意見もあれば、逆に骨粗しょう症になるのでよくないという意見もあったり
果たして、どの情報を信じればいいのか、時に混乱してしまいます

歯磨き粉については、以前新聞の記事で
「アメリカでは歯磨き粉を誤飲した場合は、Hospital(病院)ではなく
Poison Center(毒処理センター)に行くようにと、歯磨き粉の裏に表示してある 実はそれ位危険なものです」というのを目にしてから、情報を自分なりに収集するようになりました。
ラウリル硫酸ナトリウムの味蕾細胞破壊もその1つですが
その他、舌下にある血管から吸収され(舌下は最も吸収力の高い部位の1つですよね)
眼底組織にたまる、と聞きました。

これも、私には真相は全く分かりません。

しかし
■最近の子供に視力低下が増えている事
■極端に目の悪い友達に質問した所、歯磨きが好きで1日最低6回は磨くと言われた事
■逆に目の良い友達に質問した所、子供のころから歯磨きが嫌いだった(歯磨き粉の味が嫌いだった為)と言われた事
■目の悪い友人の子供さん(12歳)にラウリル硫酸ナトリウムの入っていない天然の歯磨き粉を1年間使ってもらった所、視力が0.6から1.0に回復していた事

これらの独自調査(?)により、私はラウリル硫酸ナトリウムの入った
歯磨き粉は避けようという結論に達した次第です。

一度これも自分で実験をしましたが
ラウリル硫酸ナトリウムの入った歯磨き粉を舌に塗り(先だけではなく
少し広範囲に)5分放置しました。
5分後私の舌はヒリヒリして、痛みに近い感覚でした。
(1時間放置したら舌の皮が1枚めくれると聞きました
これは怖くて試していません)
そこで、ラウリル硫酸ナトリウムの入っていない(しかし、メントールの
入っている)天然100%の歯磨き粉を舌全体に伸ばしました。
その瞬間に痛みは取れました。
これも何故か理由は私には全く検討もつきません。

溢れる情報から正しい情報を選び取る事は知識のない私にとっては至難の業です
なので、実験出来ることは自分で試して、それから決めるようにしています

私のラウリル硫酸ナトリウムに対する見解は間違っているかもしれません 

50年前に病院にアレルギー科はありませんんでした
石油系のものが作られるようになったのは50年位前からです
そして、昨今のアレルギーの蔓延・・・
アレルギーを持ってない方が珍しい位の時代ですよね

どちらにしても、私は自分の身を守る為に、これからも天然100%のものを
捜し求め使い続けると思います

本当に長々とすみませんでした


2009-04-18 土 09:52:56 | URL | とおりすがり [編集]
一時的な味覚破壊は起こりうる
こんにちは。
私もラウリル硫酸ナトリウムの性質には興味があるので、とおりすがりさんの疑問は気になります。
せっかくですのでとおりすがりさんには以下のことだけ確認してもらっていいでしょうか?

・ラウリル硫酸ナトリウムを含む歯磨き粉と含まない歯磨き粉の成分

おそらく成分もかなり違うのではないでしょうか?
うちにある歯磨き粉には薬用成分としてフッ化ナトリウムや塩化ベンゼトニウムが入っています。
フッ化ナトリウムと塩化ベンゼトニウムはラウリル硫酸ナトリウムよりも毒性は高いです(その分配合量はずいぶん少ないことでしょう)。
試したこともないですし参照できる文献もないのですが、これらが味覚にまったく影響しないのか検討する余地があると思います。


さて、ちょっとラウリル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液(10%程度)をなめてみました。※危険ですので絶対に真似してはいけません。
私の場合は舌先が少しピリピリしましたが、唾液のせいで5分間も持ちませんでした。そこで次に実際に歯を磨いてみました。5分ほど磨きましたが特に問題はなかったです。※危険ですので(略)
で、舐めてみて気付きましたが、SDSには苦味があります。
(もしかしたら苦味は不純物に起因するかもしれません→純度95%以上)
この苦味はかなりの間残ります。もしSDSが残留しやすいのならこれが苦味として作用している可能性もあります。
その後すぐにグレープフルーツを食べてみましたが舌が鈍感になっているのかよくわかりませんでした。(単にオレンジジュースがなかっただけです)
ちょうどお昼時でしたのでご飯を食べたところ、塩味がほとんど感じられませんでした。しかし食べている間(約20分ほど)の間に回復しました。甘味に関しては旨味とかぶってよくわかりませんでした。

そもそも、苦味は舌の根本で感じるものなので歯磨き粉の影響をほとんど受けていないんじゃないかなぁと思います。意識的にブラッシングしたり飲み込もうとしない限りほとんど触れないので、苦味だけはそれなりに生きているんじゃないでしょうか?
味覚の試験はそもそも甘味、塩味、苦味などを感じる部分で行っていると思いますが、歯磨きも同じ条件とは限りません。
私も舌の根本の方では試してません。

しかし実際の歯磨き粉にSDSは10%も入っていないでしょうから問題ないのでしょうが、やはり少し舌先がヒリヒリするので試してはいけません。

舌の細胞は10日ほどで入れ替わるそうなので慢性的な亜鉛不足でもない限り問題ないのではないでしょうか。



あと、近視についてですが、近視には体質的なもの(と仮性のものがあるので、(慢性的な)目の疲労が回復すれば回復する近視も存在します。
私の場合は眼圧が高いための慢性的なものであると診断されましたが、そのお子さんの場合はどうだったでしょうか。近視の治療(目が疲れたときは休憩させる、遠くを見つめるなど)はまったくしなかったのでしょうか?
回復前後で変化させた生活習慣が「歯磨き粉だけ」なのかどうかも結果を判断するのに大きく影響します。
私などは典型的な歯磨き粉嫌いで、1年間に10回使うかどうか(あとは水+360度歯ブラシで。とてもよいです)ですが0.01程度のド近眼です。
また、水溶性の高いSDSが、ましてや界面活性剤が組織に溜まることができるのか(水溶性成分はチャネルやトランスポーターを通らない限り細胞の中に入りにくいでしょう)ということにとても懐疑的です。
このへんも実際に検証できればいいんですが。

最近、経皮毒に関するメルマガを読んでいますが、相関がみられたものを安易に自分たちに都合の良い因果関係に置き換えていますね。疑似相関の可能性も考慮しなければいけないことを忘れているのでしょう。


長文で失礼しました。
他力本願で申し訳ないですがぷろどおむさんにすっきりした解説を期待したいと思います。
2009-04-18 土 16:29:47 | URL | むいみ [編集]
訂正
論文を読んできました。
ちゃんと歯磨きしてましたね(^^;
ということは、私が40%側の人間であるということでしょうね。

あとラウリル硫酸ナトリウムは0.5%ということでちゃんと論文読んでからやればよかったです。まだちょっと苦い(苦笑)
2009-04-18 土 16:44:20 | URL | むいみ [編集]
カンタンに・・
ようは、ラウリル硫酸ナトリウムは味覚に影響を与える(味覚破壊?)けれども、ただそれだけで、健康被害にはつながらないという解釈であっているでしょうか・・・?
2009-04-19 日 12:32:00 | URL | ちぃ [編集]
味覚破壊と書くと誤解を与えますね。

昨日の今日で私の舌は正常になっています。
低濃度の場合、味蕾に吸着することで味覚を一時的におかしくしてしまう可能性があります。
高濃度の場合、もしかしたら細胞が壊れるかもしれません。
ただ、私の場合は生のパイナップルの酵素よりは平気でした。
また、大量に誤飲してしまった場合はやはり危険ですので病院に行った方がいいでしょう。

ただ、歯磨き粉は0.5%ラウリル硫酸ナトリウムなので健康被害につながる量ではないです。歯磨き粉にラウリル硫酸ナトリウムが入れられる前後で日本人の味覚に大きな違いが起きていない、つまりラウリル硫酸ナトリウムの影響は無視できる程度に小さいと言えると思います。

「日常的に使用している量なら」問題ないです。

目からウロコの化学物質30話の第8話「用量反応関係線~」で言うなら歯磨きも私の行為もLOEL(無影響量)の範囲内なら問題ありませんが、それはラウリル硫酸ナトリウムがどんなときでも安全な物質であるという保障にはなりません。


個人的に歯磨き粉とラウリル硫酸ナトリウムを比較した感じでは、歯磨き後の味覚異常はメントールなどの清涼剤に由来している可能性が高いと思われます。
というわけで私の結論もぷろどおむさんと同じです。
2009-04-19 日 14:37:49 | URL | むいみ [編集]
むいみさんへ
そうですか、ありがとうございます^0^
やっぱり適量なら大丈夫ということなんですね。
日常生活なら大丈夫。
でもよそのサイトでは、日常で使われてるから大問題、と書いてるとこが多いので、そこがやっぱり読んでる人の不安をあおりますね。
今頑張って目からウロコの本を読んでいます。(パイナップルの読みました!)
字は大きくて読みやすいんですが、やはり内容が高度です(T_T)
2009-04-19 日 15:39:43 | URL | ちぃ [編集]
とおりすがりさん,むいみさん,ちぃさんコメントどうもありがとうございます。怠け者の節句働きをしている間に結構話が進んでいたようで(^^; 参加できずすいません。まったく,こういう仕事の仕方をしているから「最後に『ゃ』のつく自由業」とか言われるわけですね(^^;

閑話休題。

といいつつ,本題についてはむいみさんが詳しく説明してくださっているので,ほとんど蛇足になるような話しかできないかな?とか思います。それはともかく,とおりすがりさんとむいみさんの真実を追い求める情熱はすばらしいと思いますが,人体実験は健康のためお控えになった方がよろしいかと思います(^^;;;;

ちなみにとおりすがりさんの経験を私なりに解釈させていただきますと,このエントリで紹介させていただきました論文では歯磨きをしたあとの口中pHは8前後と弱アルカリ側に傾いているという結果が書かれています。口中のpHは通常pH 7弱,食後はpH 5前後まで下がりますから,すすいだあとここまでpHが上がっていると言うことは,歯磨きそのもののpHはそれなりにアルカリ側に傾いているはずです。なので,その痛みの原因は「アルカリによる薬品やけど」である可能性があります(長時間皮膚(舌表面)と接触させていることで皮が一枚めくれるなんてのは,典型的な症状ですね。ただ,一時間も歯磨きが無くならないような状態にしていたと言うことは,乾燥しすぎてなんか変なことになった可能性もありそうです(^^;;;;;)。というわけで,5分でおやめになったのは賢明だったと思いますが(というか,5分もそのままにしていた精神力には脱帽です。私は舌を1分くらい口の外に出していただけで乾いてヒリヒリし,舌の裏がつりそうになってしまいました(^^;),今後はお控えになった方がよろしいかと思います。あと,メントール入り歯磨きを舌全面に塗ることで痛みがひいたとのことですが,おそらくその歯磨きにも使われているグリセリンなどの湿潤剤により舌表面がコーティングされて保護されているのかな?(単に乾燥したことによる痛みなら,また別の話になりそうですが(^^;)と思います。もしかすると,メントールの持つ鎮痛作用が関係しているかもしれません。ちなみに,ネットで検索して出てきた「ラウリル硫酸ナトリウムなし」を謳った製品の中には IARC における発がん性リスク分類でグループ3(ヒトに対する発がん性は不明:未分解物)とグループ2B(ヒトに対して発がん性の疑いがある:分解物)に分類されている「カラギーナン」が使われているものがちょこちょこあるのですね。とは言っても,これらの持つ発がん性は「齧歯類に特有である」とされているので特に問題はないのですが,これが許してもらえるならラウリル硫酸ナトリウムも許してもらえそうな気がします(^^;

ちなみに眼底に濃縮するという話は,ラウリル硫酸ナトリウムの物理的・化学的な性質と人間の体の構造を考えると,到底納得しかねる話ですね。そのような情報の元になっている一次情報をご存じの方がいらっしゃいましたら,ぜひ御連絡ください。

というわけで,ほとんど蛇足でしたがご参考になれば幸いです。
2009-04-20 月 11:23:38 | URL | ぷろどおむ [編集]
蛇足を思い出したので,一点だけ。

とおりすがりさんのコメントから
>50年前に病院にアレルギー科はありませんんでした
>石油系のものが作られるようになったのは50年位前からです
>そして、昨今のアレルギーの蔓延・・・
>アレルギーを持ってない方が珍しい位の時代ですよね

よくこういう誤解をしている人が多いですが,単に50年前は「アレルギー」という疾患の概念が現在ほどきちんとしていなかっただけです。疾患そのものがなかった訳じゃありません。「アレルギー」という言葉自体が生まれたのは20世紀に入ってからですが1906年ですので,石油合成化学の隆盛以前からこのような疾患はすでに見られていたわけですし,紀元前から歴史書の中でアレルギー疾患と思われる症例についての記述も見られています。適当に検索すると解説してくれているサイトがたくさんありますので,ご参照下さい。

近年になってアレルギー性疾患と診断される人が増えてきているのは事実ですが,患者数の増加の影には,診断技術と診断基準の進歩もその一端を担っているのは当然考えられるわけですし,そもそもの健康度や医療体制が充実してきたことによりアレルギー性疾患が目立つようになってきた可能性もあります。我々の親・祖父母世代の話が真実とすれば,戦前~戦後まもなくくらいまでは年がら年中青っぱなを垂らしている子供はよく見られたそうですから,そんな子供たちの中にアレルギー性疾患の子供が交ざっていても全然不思議ではないわけですし。ただでさえ食料の乏しかった時代に小麦アレルギーや米アレルギーなどの子供が健康に成長できたかどうかも疑わしいわけです。

アレルギー性疾患は,たとえ見た目の現象としての症状は似通っていたとしても,その原因や発症システムは実に多岐にわたっている一筋縄ではいかない病気です。現実問題として,ラウリル硫酸ナトリウムが原因物質となっている例もあるでしょうが,そうではない可能性の方が圧倒的に多いはずです。なんでもかんでもラウリル硫酸ナトリウムや大会社の陰謀にしてしまうとすっきり説明できた気分にはなりますが,真実から目を背けてしまう結果にもなりかねません。自戒したいものです。
2009-04-20 月 17:41:38 | URL | ぷろどおむ [編集]
さらに訂正
2009-04-19 日 14:37:49の私のコメントで

歯磨きも私の行為もLOEL(無影響量)の範囲内なら問題ありませんが

とありますが実際は、

歯磨きも私の行為もLOEL(無影響量)の範囲内なので問題ありませんが

ですね。
範囲内じゃないなら問題ありじゃないですか(苦笑)
しかしとりあえず伝わってるようで安心しました。


> ぷろどおむさん

私もブログの方に書きましたが、素人の人体実験は個人差や実験誤差を考えるととても一般則を導き出せるとは思えません。

>「私」という1人の人間が「10%SDS」を舐めても特に影響なかったよ、あはは。
>
>って程度なんですよね。
>正直、やってみることは良いと思いますが、ほとんど価値はないです。
http://kuroha.blog.shinobi.jp/Entry/122/
(内容はこのコメント欄とほぼ同じです)

リスクと安全性を理解した上での暴挙と考えて目を瞑っていただけるとありがたいです(^^;


どこぞに書いたのですが、もし国や大企業が自らの利益のために日常使用が危険と認識していながらも隠蔽し続けているのなら(日本では難しいと思うんですが)国や企業を訴えていい、訴えるべきレベルなんですよね。
もしそんなに明らかな証拠があるのなら私も騙されたことが許せないので訴えるべきです、一緒に訴えましょうと言ったことがあります。(残念ながら無視されました^^)
もちろん、そんな可能性は露ほどにも考えていませんが、そういう事実があるなら訴えるべきと言ったのも本気です。

結局は「どちらかの味方をしたい」わけではなくて、最終的に私が安全で安心な生活をするために「そんな嘘がまかり通るような社会じゃ困る」っていう極めて自分本位な理由でコメントしてるんですね。
そのコメントも間違えないように努力はしていますが万能じゃないので私も予期せず嘘を吐くことがあります。
だからあんまり簡単に信用されても困っちゃいます(^^;
2009-04-20 月 21:27:26 | URL | むいみ [編集]
Re: さらに訂正
むいみさん,コメントありがとうございます。

> 範囲内じゃないなら問題ありじゃないですか(苦笑)
> しかしとりあえず伝わってるようで安心しました。

自動的に脳内補完したのでしょうか?(^^; 言われるまで気がつきませんでしたが,意味はちゃんと伝わっていました。

> リスクと安全性を理解した上での暴挙と考えて目を瞑っていただけるとありがたいです(^^;

どうぞご自愛下さい(^^;

> どこぞに書いたのですが、もし国や大企業が自らの利益のために日常使用が危険と認識していながらも隠蔽し続けているのなら(日本では難しいと思うんですが)国や企業を訴えていい、訴えるべきレベルなんですよね。

その通りだと思います。同様に私もどこかで書いた覚えがあるのですが,そんなすごい発見ならちゃんとした論文の形で発表すれば良いのに,と思うこともあります。バックに○○博士とか言う人たちもついているというのであれば,なおさらです。でも,なぜかそんな論文が出てくることはありませんね。現代の科学理論のほとんどがひっくり返り,ノーベル賞の20~30個は取れそうな話なのに。あの手の業界には奥ゆかしい人が多すぎるようです。

あ,ブログの方も拝見させていただいております>むいみさん いろいろと勉強させてください。
2009-04-21 火 14:32:14 | URL | ぷろどおむ [編集]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2013-07-09 火 22:49:20 | | [編集]
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