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ぷろどおむ

Author:ぷろどおむ
元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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「危」の標識が意味するところ
半減期の話がまだですが,ちょっとした小ネタを一つ。

最近このブログに「プロピレングリコール」というキーワードで検索されてたどり着く方が増えています。どうもGoogleで検索すると「プロピレングリコールはどのくらい怖いのか」が,5番目くらいに出てくるようなんですね。さて,来ていただいた方にとって有益な情報たり得たのでしょうか。

で,他にはどんなところが出てくるんだろうと見てみましたところ,やはり経皮毒としてプロピレングリコールを紹介されているページがありました。で,そのページで話をされている内容で「ああ,そうやって誤解をされているんだ」と思った内容があったので,そのお話を。

ここでもやはり「ドイツなどでは、日用品への使用が禁止されている発がん性物質です。」と解説されているんですが,この点についてそんな事実は無さそうだというお話はすでにしたとおりです。でも,今回の主題はそのすぐ後。トラックの写真とともに

シャンプー工場もこの化学物質成分が危険なことは知っています。
この写真を見てください!
シャンプー工場に入っていくトラックには、危険物のマークが付いています。


というコメントが書かれています。これが今日の本題です。

確かにそこに写っている写真のトラックには,黒字に黄色で「」と大きく書かれたパネルが貼ってあります。やはりこれはプロピレングリコールにものすごい毒があるからなのでしょうか。

この標識,実は

危険物の規制に関する規則で規定された表示


なんです。なので,この標識の正しい意味は

運搬中の物質は消防法上規制されている危険物である


ということになります。

では,消防法上の危険物というのは何かと言いますと

危険物とは、別表第1の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう。(消防法第2条


と定義されており,問題の別表第1には,主に火災などの災害原因となりうる物質が指定されています。つまり,問題とされているのはその物質の可燃性爆発性などであり,その毒性とは無関係な標識なのです。ちなみに,プロピレングリコールは危険物第4類(引火性液体)に分類されていますが,この中にはエタノールや酢酸なども含まれており,そのことからも物質の毒性とは無関係な分類であることがよくわかります。

ちなみに毒性があるとして取り扱いに注意を求められるような物質を運搬する際には黒字に白で「毒」と書かれた標識を掲示することが義務づけられています(参考(PDF))ので,プロピレングリコールに毒性があるというのであれば,こちらの標識がつけられているはずなんですね。

もちろん製品中に含まれる量の数百から数千倍の濃度を扱い,それ以外にも様々な薬品を扱う工場で防護服を着るのはごく当然のことです。工事現場でヘルメットをかぶり作業着を着て安全靴を履くのと全く同じ,安全に配慮したごくごく基本的なレベルの対応です。別にシャンプーの工場だけが特別なわけじゃありません。

というわけで,ちょっとした小ネタでした。くれぐれも「危」パネルのそばでは火の気に充分注意してくださいね。
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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 16:33:37 | Trackback(0) | Comments(1)
コメント
お久しぶりでございます。
久しぶりに拝見して、楽しく(?)読ませて頂きました。

「危」のパネルを張り付けたトレーラーはよく見かけますが、そこに目をつけて経皮毒のプロパガンダにまで持って行く記事があるとはちょっと驚きでした。
何でも利用しようと思えば出来るものですね・・・・・。

消費者として、おかしな情報に惑わされないように気をつけたいと思いますし、また、発信者としては、どんな反応があろうとも、事実を事実としてきちんと伝えて行きたいな、と思った次第です。
2009-01-15 木 10:53:22 | URL | パコ [編集]
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