■プロフィール

ぷろどおむ

Author:ぷろどおむ
元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

■最近の記事
■最近のコメント
■最近のトラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリー
■FC2カウンター

■ブロとも申請フォーム
■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
続・ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか

続きです。


ネットをぐるぐる回ってラウリル硫酸ナトリウム(SLSと略します。)の話を調べていると,いろんなところで「アメリカン大学毒物学部が出したレポートによると」という表記が見られますが,これについての話が英語版のWikipediaに掲載されています。


http://en.wikipedia.org/wiki/Sodium_laureth_sulfate


該当箇所をざっと訳してみると,


「インターネット上でSLSあるいはSLESが発ガン性を持つという噂が流れている。これはチェーンメールにより広がった噂でJournal of the American College of Toxicologyに投稿されたものであるとされている。しかし,これにが事実だとする証拠はなく,CTFA(国際化粧品機構)やアメリカ癌学会は『都市伝説レベル』の噂に過ぎないとしている」


また,このサイト(http://www.healthyhome.net/1harmfulfacts.htm)で紹介されている研究の一つであるKeith Green博士はアメリカ癌学会のサイトに,このようなコメントを出しております。
http://www.cancer.org/docroot/NWS/content/NWS_2_1x_Bubble_Bubble_Toil_and_Trouble.asp


「確かに兎の目にSLS(ラウリル硫酸ナトリウム)を滴下し,その後心臓や脳,肝臓から検出されたのは事実である。しかし,第一に,検出されたのは極めて微量であった。第二に(SLS溶液は滴下後)96時間たってから洗い流された(時のデータでしかない)。」


これはどういう意味かと言いますと,つまり目の中にSLSを滴下して96時間もそのまま放置するなんて言う現実的ではない条件で行った実験をして,やっと極微量のSLSを検出することができたと言うことです。


また,ここに書かれている「SLS & SLES can damage the immune system; causing separation of skin layers and inflammation of skin. -Journal of the American College of Toxicology; Vol. 2, No. 7, 1983」がそもそもの元ネタなのかと思ったのですが,こちらは「アメリカ毒物単科大学」とでも訳すのが適当かと思われる大学の紀要のようで,残念ながら元の文章を読むこともできませんでした。
#現在は「International Journal of Toxicology」に改称しているようですが。


その他のものも当たってみたのですが,試験管内の細胞に直接溶液をたらしたときの影響を見ているなど,人体に対する影響を考えるには不適当な研究しか見あたりません。


受精卵が死亡するなどという話もあるようですが,受精卵のように細胞膜が安定していない状態の細胞に界面活性剤などを添加すれば壊れるのも当たり前で,これはSLSに限らず石鹸でも同じ現象が起こるでしょう。


その他,皮膚や眼球への刺激に関する研究もあるようですが,正直この辺はアルカリ性という性質を持っている以上いかんともしがたい部分がありますし,こういう部分に関しては熟成が不十分な手作り石鹸の方が危険の度合いは大きいです。


ちなみにご存じとは思いますが,熟成が不十分=鹸化反応が十分進んでいない=残留苛性ソーダが存在していると言う状態です。工業製品であれば,ほぼ完全に反応が終わるまで攪拌し続けることで迅速に鹸化反応を終わらせていますので,アルカリ成分が残存している可能性はほとんどありません。しかし一般的な手作り石鹸レシピでは,ある程度保温した状態で放置して自然に反応が終了するのを待っているだけです。熟成が不十分な石鹸を使ったときに「肌がぴりぴりする」というのは,残存している苛性ソーダなどのアルカリが原因です。お気をつけください。


というわけで,私自身は今のところSLSが石鹸以上に危険なものであるという証拠を見いだせておりません。


前に書いたBSEがらみの話や,SLSの話や携帯の電磁波なんかでもよく出てくるのですが,なぜかこういうものに反対している方々の中には,必ず「大企業と政府の陰謀で真実が覆い隠されている」と主張される方がいらっしゃいます。


世の中陰謀論で考えると,よくわからないことがすっきり説明できるような気がしたり,誰も知らない真実にふれたような気がしてわくわくしてしまったりしますが,そんな時には「少数の人たちの陰謀でどうにかなるほど単純な作りをしていない」というとても分かり切った事実をもう一度思い出してみるのも良いのではないでしょうか。


世の中には賢い人たちが山のように隠れていますので,私たちみたいな素人が思いつくような疑問とか問題点なんて,実はとっくの昔に解決されていることがほとんどだったりします。


せっかくの情報社会,単純に情報を鵜呑みにするのではなく,ちゃんと自分の力で調べてみることをお勧めします。

スポンサーサイト


テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 18:20:50 | Trackback(0) | Comments(8)
コメント
ラウリル硫酸ナトリウムで、いちばん気になってたのはやっぱり うわさの発ガン性のところでした。それが、チェーンメールによって 広がったものだなんて・・・。
でも、こんな マニュアックなチェーンメールって
あるんですね。。。
発がん性って、実験をし何年もしないと 結果は出ないんですよねぇ。それを考えると なんだか 用心してしまうんですよね。。。
2007-06-25 月 08:38:46 | URL | かっちゃん [編集]
素晴らしい主張をされていますね☆
素人が読んだらラウリル硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、エデト酸塩などは安全と思うかもしれませんね。
残念な事ですが確かに日本では安全基準を満たしているので、問題無い成分として許可されていますが、環境に厳しいドイツでは、使用禁止成分とされています。
日本は完全に政治力などによって真実が隠されているのが事実です。
『ハーブでガンが治る』という本があったのですが、国民がこの事実を知ると政治家の天下り先である製薬業界が縮小してしまう可能性があるために、小泉政権時代に絶版になっているのも事実です。しかも乳癌予防の為に、定期的に検査を受けるように国民に働きかけていますが、エックス線を受けるとガン細胞が増え、逆にガンになる可能性を高めてしまいます。
あとは、なぜ『薬事法』は日本だけにあるのかを考えたら、真実が圧力によって隠されているのがわかると思いますよ。
無知ほど、怖いものはホントにないと思いますし、これからの世の中は、国は国民を守ってくれない時代だと私は思いますので、『自分の事は自分で守る』という意識を持たれることをオススメ致します。
blogの内容に腹が立ったので、思わずダラダラを書いてしまいましたがお許しください。
2008-07-17 木 20:05:20 | URL | こばん [編集]
コメントありがとうございます。
書き損じのようでしたので,一つ目の方は削除させていただきました。

また,いただいた情報に関する検証を新しいエントリでさせていただきましたので,もしよろしければご参照下さい。
2008-07-18 金 16:27:50 | URL | ぷろどおむ [編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008-07-20 日 05:19:33 | | [編集]
なんか盛り上がってるようなので勝手に総括しておくよ

ぷろどおむ氏の主張1
(A)ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)の発がん性は都市伝説
(B)ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)の実験データも通常問題ないレベル
(C)単にアルカリ性が問題なら手作りせっけんでも同じ問題がある
(D)闇の勢力ファンクラブにもこまったもんだ

こばん氏の主張1
(1)ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、プロピレングリコール(PG)、エデト酸塩(EDTA)は実際は安全ではない
(2)だがぷろどおむ氏は(1)の薬品を安全だと誤解させている
(3)ドイツでは(1)の薬品は使用禁止である
(4)日本では(1)の薬品は安全とされている
(5)(3)に対して(4)が矛盾するのは日本では闇の勢力が真実を隠しているためである
(6)(5)は『ハーブでがんが治る』による。本書は闇の勢力に絶版にされた
(7)乳がん予防の定期検査はかえって癌を増やす
(8)『薬事法』は日本にしかない
(9)(7)は真実を闇の勢力が隠している証拠である
(10)無知ほど怖いものはない

ここまでの総括
(1)が本件の争点です。なぜなら(2)においてぷろどおむ氏をまるで詐欺師のように批判する根拠ですから。
(3)は(1)の重要な根拠です
(4)は事実の指摘
(5)は(3)と(4)が矛盾する理由を「政治力など」の闇の勢力に求めています
(6)(8)(9)は(5)の根拠だと思われます。
(7)は前後とのつながりが意味不明です。

さて、(1)(3)についてはぷろどおむ氏から反証が出されていますので該当エントリに譲ります。 http://preudhomme.blog108.fc2.com/blog-entry-66.html

氏が触れていない点について指摘しておきますよ。
まず(6)。『ハーブでがんが治る』という書籍が存在した形跡が見当たらないんですが。それは実在する書名なんですか?
次(8)(9)。薬事法なんかどこの国にでもありますよ。ドイツではArzneimittelgesetz、アメリカではFDAがそれに相当するもののはずです。漢字で「薬事法」そのものの表記を採用している国まであるぐらい。

まずこばん氏はぷろどおむ氏を批判したいのか闇の勢力を批判したいのか、それとも両者を同一視しているのかをはっきりさせるべきでしょう。その上で客観的な根拠を示していただければと思います。
2008-07-20 日 20:36:06 | URL | u!M-u!M [編集]
歯磨き粉について
ラウリル硫酸ナトリウム入りのシャンプーやボディーソープなどは
あまり過敏にならなくてもいいというのは教えてもらいましたが、
歯磨き粉に使われてるものはどうなんでしょうか。
http://www.genkimura.info/hamigakiko.htm
ここのサイトに詳しく書いてあり、
「このような石油系化学物質が4%含まれている歯磨き粉を口に入れた
直後、 口内濃度が40000ppm(1ppmは0.0001%)の濃度になります。
0.45ppmでヒアユの50%が死んでしまったという実験結果もあります。」

と具体的に書いてあったので、ちょっと気になりました。
口の中だと粘膜吸収になるので、危険だと・・・。

親が使ってる歯磨き粉は、アムウェイのものです。
どういう成分かはわからないけど、あわ立ちがいいので、必ずラウリル
硫酸Naは入っていると思います。

歯磨き粉には入ってないものを使うほうがいいでしょうか??
教えてください、お願いします。
2009-04-09 木 13:27:40 | URL | ちぃ [編集]
つまんないね
天然のものがよくて、人工のものが良くない、っていう、あいかわらず変な考えがあるのね。
どっちかというと、天然物のほうが危ないものが多いのに、どこかの誰かの陰謀論みたいに「人工物はこわいので天然物なら安全」なんてこと言ってる・・・
手作りせっけんの例なんて、シロウト(わたしはプロです)が水酸化ナトリウムなんて劇物を通常、使用してはいけないのに、そんなキケンなものをちゃんとした処理もせずに使っているなんて、自殺行為だよ。
2013-05-29 水 22:39:35 | URL | どこか [編集]
ドイツのシャンプー
ドイツのシャンプーにもSLSは普通に入っています。
少し調べれば普通に分かることですがね・・・・・・。

2013-06-11 火 16:24:45 | URL | Ts [編集]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。