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ぷろどおむ

Author:ぷろどおむ
元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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紙おむつと経皮毒?
このブログを読んでくださっている方から,「紙おむつや生理用ナプキンの中に経皮毒が含まれていると聞いて心配なのですが…」というご相談をいただきました。

正直私とは全くと言っていいほど縁遠い品々(^^; なので,全く聞いたことがなかったので少し調べてみましたが,正直ちょっと良くわかりませんでした。

一番近いのかなぁ?と思われる話がこちらのその名も「経皮毒から身を守ろう!」というタイトルのブログで書かれている「生理用ナプキンの経皮毒」という話でしょうか。

生理ナプキンに使われている高分子吸収体(ポリマー)は石油から作られています。
その高分子吸収体(ポリマー)を、清潔感があるように真っ白に漂白した綿花で包んだのが生理用ナプキンです。

実はこの高分子吸収体(ポリマー)や漂白がくせ者。
微量ですがダイオキシンを含むことがアメリカなどで報道されています。

生理の際このナプキンを使うことによって、ダイオキシンが女性器に直接触れてしまいます。
経皮毒を吸収しやすい部位の項で書いたように、有害物質は性器からは他の皮膚の部分より簡単に体内に入ってしまうのです。



2007年のエントリなので,結構昔から言われているんですね。というか,ダイオキシンが悪者になっているのも時代を感じます(といっても,2007年だとかなり遅めですが(^^;)

高分子吸収体とダイオキシンというのは,それぞれの分子構造を考えると???という感じなので,漂白剤がポイントなんでしょうか。ということで検索かけてみると,どんどん出てきますね。やはり塩素系漂白剤を使うことでダイオキシンが発生するというストーリーのようです。

で,紙おむつの方もそう言うストーリーなのかな?と思って調べてみると,こちらの方はどんどん主張が荒くなってきていて,単に「石油由来の合成品だから良くない」という主張が主流のようで,一部に塩素系漂白剤について言及しているところがあるものの,一般的には「石油由来の製品を赤ちゃんのデリケートな肌に触れさせるなんて!」というご意見のようです。この辺は根強い「天然信仰」と言えるでしょうか。こういうのは,いかんともしがたいものがありますね。

で,そもそも生理用ナプキンとダイオキシンの関係ですが,どうも1980年頃に起きた「タンポンショック」と呼ばれる事件が,そもそもの発端な様です。(参考:使い捨てナプキンとダイオキシンについて)この知恵袋の回答によると,タンポンの不適切な使用がそもそもの原因のようなのですが,ぐるぐる回ってみると布ナプキンを推奨しているブログなどでは「タンポンに使われているレーヨンが悪い」となっていたりしますし,当然「ダイオキシンが真の原因なのでは」としているところもあり,かなり伝言ゲームの様相を呈してきております。

ただ,ここのブログを読んでくださっている方々はすでにご承知のことかと思いますが,今さら「ダイオキシンが入ってる可能性があるから危険だ!」と主張するのは,かなり筋が悪いです。すでにダイオキシンは人に対してはそれほど強い急性毒性を持たないことは常識となっておりますし,慢性毒性と言うか,俗に言う「環境ホルモン」問題もすでに過去のものであり,専門家の間で「ダイオキシンが!!」とか叫んでも,もはや苦笑いの対象にしかなりません(^^; 危険性を主張するにしても,量的な関係について少しくらい言及してもらいたいものです。

まぁ,最近記述されたものはすでに「ダイオキシン・経皮毒」というよりは,「ゴミを減量・エコ」を重要なキーワードにしているようなので,その辺は時代を反映した売り込み方をしていると言う事なんでしょうね(^^;

それにしてもこの手の話題を調べていると,「化学製品」を蛇蝎のごとく毛嫌いしている人が世の中こんなに多いのか,とかなり鬱になります。かなりの極論ではあると思いますが,現在の高分子吸収体を利用した生理用品や紙おむつの存在が全くなかったとしたら,女性がこれほど社会に進出することは出来なかっただろうに?なんて思いすら出てきてしまいます。相変わらず了見が狭いですね(^^;>私

それにしても今回もいろいろなサイトを見ていて思ったのですが,布ナプキンや布おむつでかぶれたりしながら,よりよい使用法を求めて試行錯誤している方が結構います。そういえば,石けんなどでもどうやったら石けんでうまく洗濯が出来るのか,とか,石けんシャンプーに合う酸性リンスはどう調整してどう使えばうまくいくか,などとかぶれたり不具合を起こしたりしながら,相性の合う製品を探したりノウハウを開発する方がたくさんいます。でも,どうして同じことを市販の化学合成品でする方が少ないのでしょうか。

どうして石けんなどでかぶれたり不具合が起きるのは使い方が悪いせい」だと言う事は理解できるのに,「合成洗剤で起きる不具合は製品が悪い」と短絡的に考えてしまうのでしょう

先ほども書きましたが,布ナプキンや布おむつなどでもかぶれたりいろいろなトラブルに遭っている人たちは,意外とたくさんいます。全ての人が最初からうまくいってるわけでは無さそうです。でも,なぜかそういうトラブルには前向きにいろんな対処法を考え出して対応しています。こまめに取り替えてこまめに洗おうとか,装着する方法や素材にもこだわったりと,大変な努力を重ねています。でも,そう言う人たちは,高分子吸収体を使っている製品を使っていた時にも,そこまで大変なトラブルが続いていたのでしょうか?

このような人たちは,経皮毒の問題がクリアになれば高分子吸収体を使った製品を使うようになるのでしょうか?なんとなくまた別の理由を探し出しそうな気がしてなりません。

もちろんいわゆる「ケミカルなもの」と相性が悪い人が存在するのは,ごく当たり前のことです。私も結構困った経験があるので,そういうニッチなニーズに対応するための選択肢が存在することは大切だと思います。でも,自らの優位性を主張するために「化学合成品」を悪の権化として扱う必要はないだろうと思うわけです。

たとえば,誰もが手作り石けんで幸せになれるわけではありません。私のように,石けんを使うことが出来ない体質の人間もいるわけです。同様に,布ナプキンや布おむつではどうしてもかぶれてしまう人だっているはずです。小学校低学年の頃からしばらくの間,正確に言えば某巨大企業のボディシャンプーの存在を知るまでは,私は体を洗剤で洗うことが出来ませんでした。私にとっては,私の体質に合う某巨大企業製の合成界面活性剤を利用したボディシャンプーは必要不可欠なものです。同じように,布ナプキンや布おむつではどうしてもかぶれてしまう人たちにとっては,水分をしっかり吸収し,通気性も良い高分子吸収体を利用した製品はとても大切なアイテムであるはずです。

全体の0.01%の方に不具合が生じてしまうことは,どうしても避けられないのかもしれません。でも,残りの99.99%の人たちは,利便性を捨ててまでそのリスクに対応する必要はないかもしれないのも事実です(というか,現在普通に売られているものは,それ以上のレベルで安全性のチェックが行われています)。この辺は個人個人が行うリスクマネージメントの範疇ですが,より正しい判断を行うためには,正しい情報が提供されなければいけません。一部のリスクだけを誇張した偏った情報は,その判断を誤らせる大きなバイアスの原因となります。

だいぶ前のエントリでも書きましたが,「他者(社)を貶めているセールストークは疑え」というのは,我ながらいいこと言ったんではないかと思っていたりします(^^;

というわけで,ついでと言っては何ですが,今まで書いた経皮毒に関連しそうなエントリをまとめてみました。結構書いてましたね。お暇がありましたら,ぜひどうぞ。

経皮毒関連

「経皮毒」とは?? 経皮毒というキーワードが初めて出てきたエントリです
「植物性合成界面活性剤」とは 厳密には経皮毒とは直接関係ないですが,その手の業者についてです
体に悪いのはどちら?? これも経皮毒対策を謳うマルチ絡みの話です。コメント欄も読んでください。
コロイドの定義とか羊水の匂いとか こちらもマルチ絡みです。有名な「羊水の臭い」の話です
「危」の標識が意味するところ 経皮毒関連のサイトで見つけたあまりにもあまりな間違いに突っ込んでます
ラウリル硫酸ナトリウム「取り扱い上の注意」の読み方 上の話の続きです。こういう煽りは許せません。


ラウリル硫酸ナトリウム関連

ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか ある意味このブログの出発点かも 
続・ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか ラウリル硫酸ナトリウムの毒性に関するデマの話です
続々・ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか ちょっと話が横にずれて陰謀論批判みたいになってます
ラウリル硫酸ナトリウムはドイツで使用禁止にされている? ラウリル硫酸ナトリウムがドイツで使用禁止であるというデマについて
続・ラウリル硫酸ナトリウムはドイツで使用禁止にされている? 上記エントリで紹介したデマが出てきた原因について。伝言ゲームって怖いですね。
プロピレングリコールはどのくらい怖いのか 「ドイツで禁止」のエントリにいただいたコメント欄から派生して,その他のいろいろなデマについても言及してます。コメント欄もご覧下さい。
ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい洗浄力が強いのか 「洗浄力」という単語から連想される誤解について書いてみました
歯磨き粉の中のラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか こちらも良く話題になる歯磨きの話です
ラウリル硫酸ナトリウム入り歯磨きは味覚を破壊するのか 歯磨きの話の続きです。コメント欄もご覧下さい。




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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 13:04:47 | Trackback(0) | Comments(2)

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