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ぷろどおむ

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元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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動物実験は何のため?
先日のエントリ「プロピレングリコールはどのくらい怖いのか」でも書いたのですが,動物実験は「安全であるかどうかを確かめる」とか,「毒性があるかどうかを確かめる」ために行われるものではありません。mixiの石鹸コミュでも少し話題が出てきたので,もう少しだけこの話題について話をさせていただきます。

この話は結局のところ「毒性とは何か」という部分を正確に捉えられるかどうか,と言うことに帰結すると思います。

究極的な事を言えば,全ての物質には毒性が存在します。食塩しかり,水しかりです。

先日イギリスでデトックス療法と称して患者に大量の水を飲ませ続け,それにより低ナトリウム症による脳障害を引き起こしたとして,(自称)栄養士に賠償金支払い命令の判決が降りたニュースをご覧になった方もいるかと思います。
#参考:デトックスダイエットで脳障害→賠償金1800万の判決下る。

この事件でもわかるとおり,たとえ水であっても許容量以上を摂取すると,最悪の場合死に至ります。ですが,もちろん水を全く摂取しないなどということができるわけがありません。

物質が毒性を発揮するにはある程度以上の量が必要です。そして,その境界線となる量が,それぞれの物質により異なっており,その境界線をはっきりと確定させるために行われているのが動物実験です。

ですから,動物実験の結果について語る場合,本当は「○○gを○○回(もしくは日)マウスに投与した時毒性が見られた。」と表現しなければいけません。

また,同様に薬などでは「○○gを○○回(もしくは日)マウスに投与した時効果が見られた。」ということを確かめるための動物実験も行われます。良い薬,安全な薬というのは,なるべく少ない量で効果を示し,毒性を示すまでの間に大きな余裕があるもののことです。洗剤にしろ,健康食品や化粧品にしろ,すべて「効果を示し始める量」「毒性を示し始める量」の二点を正確に知る事によって初めて,安全に安心して使う事ができるわけです。

しかし,世の中にあふれているまがい物の製品や,デマを垂れ流す悪徳業者はあえてこの量的な関係を無視し,自社製品の効果を誇張し,他社製品の毒性などを強調する傾向にあります。

賢い消費者として,よりよいものを安心して使うためにも,「量」の感覚というものは身につけておいて損はないと思います。

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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 12:20:04 | Trackback(0) | Comments(2)

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