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ぷろどおむ

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元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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三井化学,CO2からメタノールを合成するパイロット設備建設を発表
非常に気になるニュースを見つけたので……,と書くといつもちょっと暗めの話なんですが,今日は諸手を挙げて大歓迎したいニュースですね。

三井化学、CO2を石油代替原料に変える技術を発表

三井化学は、工場などから排出されるCO2を分離濃縮し水素と反応させてメタノールを合成するパイロット設備を、同社大阪工場内に設置すると発表した。同設備の着工は2008年10月である。(中略)

今回建設するパイロット設備では、CO2と水の光分解などで生成した水素を原料にこの触媒で年間100トンのメタノールを合成する計画。同社は約15億円を投資して2009年2月に設備を完成させ、2010年3月にCO2分離濃縮およびメタノール合成工程を実用化技術として確立することを目指す。

三井化学は、合成されたメタノールからオレフィン類やアロマ類などの化学製品を製造する「CO2化学的固定化技術」の開発を進めている。これは、地球温暖化の原因となるCO2そのものを、価格が高騰している原油代替原料として消費するため、環境貢献度が非常に高い技術となる。



今までも実験室レベルでこういう試みは繰り返されてきたのですが,今回は年間100トン規模のプラントが建設されるということなります。これは事業化へ向けて大きな一歩を踏み出したということになりますので,本当に喜ばしいことです。

この調子でさらに大規模なプラント建設へと進められれば,今現在世界中が頭を悩まされている問題の多くで,その悩みが軽減されていく事になるでしょう。

ぜひとも,順調にこの計画が進んで行っていただければと思います。

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雑談 | 18:56:23 | Trackback(0) | Comments(0)
「サリドマイド:再承認へ」
非常に気になるニュースがあったので

サリドマイド:再承認へ 血液がん治療薬に 厚労省部会(毎日.jp)

 胎児に重い障害を起こし販売中止となった催眠鎮静薬「サリドマイド」について、厚生労働省薬事・食品衛生審議会の医薬品部会は27日、血液がんの一つ「多発性骨髄腫」治療薬として承認することを了承した。(中略)

サリドマイドは副作用が判明して60年代に販売が中止された。90年代になって多発性骨髄腫への延命効果が報告され、これまでに米国など17カ国で承認されている。日本では未承認のまま医師が個人輸入で治療に使うケースが増えており、患者団体が承認を求めていた。

 藤本製薬は被害者団体などの要望に沿って再発防止のための「安全管理基準案」を作成。サリドマイドを使う患者や医師、薬剤師を登録制にして処方や流通を厳格にし、患者に妊娠を回避するよう情報提供することを盛り込んだ。同省は承認に向けた手続きと並行して、この基準作りも進める。(後略)



サリドマイドが,史上最悪の薬害を産みだすことになった原因とされている血管新生阻害作用が,回り回って多発性骨髄腫などの難病に対して効果がある事がわかり,欧米では厳重な管理の下治療薬として使う事が承認され始めているという話は聞いていたのですが,いよいよ日本でも認可が始まりそうです。

他に効果の高い治療法があまり存在しない難病だけに,患者やその家族の方々にとっては待ちに待った朗報でしょう。

しかし,個人的にはあまり諸手を挙げて喜ぶ気になりにくいというのが正直なところです。というのも,今回の話が進んでいった理由として「未承認医薬品を医師が個人輸入して使用していた」という経緯が,大きな後押しをしているからです。

無論,現在の治療では効果が見られない(と思っている)難病患者やその家族からしてみれば,海外で使用が認可されていようが何だろうが,「効果がありそうな」薬や治療法に飛びつきたくなるのが人情というものです。そこにつけ込んで大金をむさぼっているインチキ医療関連業者に引っかかってしまうよりは,海外で認可される程度の安全性が確保され,ある程度の効果も認められている国内未承認医薬の使用はかなりマシは話かもしれません。

ただし,その使用に際しての責任を完全に自分自身で負えるのであればです。

しかし個人輸入となると,医師ではなく患者やその家族自身が購入できてしまう可能性も非常に高くなります。もし,そうなれば医師の処方などとは無関係に処方されてしまう可能性も出てくるため,非常に危険です。医師を無視して医師が進めている治療を中断してしまうかもしれませんし,医師に隠れて使用した事により予期せぬ副作用が生じる可能性もあります。となれば,アンダーグラウンドな形で流通されるよりは,厳密な管理の下で公の場で流通させるというような今回の判断は適切かもしれません。

しかし,今回のサリドマイドのように「何が危険か」ということが明白になっている医薬品であれば,今回のように思い切った対応が取れるとは思いますが,そうではない未承認医薬品の場合同様の対応が取れるかは疑問です。なぜなら,承認されないのには必ず何らかの理由があるはずだからです。その理由によっては,「海外で承認されているから」という理由で安易に認可できるわけもなく,ケースバイケースによって厳密に区別して議論されなければいけません。

しかし,今回のような事例が発生すると「どうして他の薬ではダメなのだ」という世論の圧力が上昇するのではないか,と危惧しています。

テレビなどでも,未承認医薬に一縷の望みを託す難病患者とその家族の苦難の日々を見せながら行政の対応の遅さに苦言を呈する,なんて番組は定期的に目にします。週刊誌の記事まで合わせれば,わりと頻度は高いのではないでしょうか。

しかし,医療に対する要求度が非常に高まった現在において,要求されるような安全性と確実性を担保するための作業に要する時間は,必ず一定以上のものが必要です。それに対して拙速を求めたりすれば,イレッサやフィブリノゲンのような問題が再び生じかねません。

万が一その様な事になってしまっても,マスコミにとっては「一粒で二度おいしい」ことになるだけかもしれませんが,被害を受ける患者やそれに振り回されてしまう医療現場はたまったものではないわけです。

フィブリノゲンの危険性を指摘する声は確かにあったのに,どうしてあれだけ大量に無秩序に使用されてきたのか。確かに前評判が非常に高かったイレッサではありましたが,どうしてあれほど早いスピードで認可される事になったのか。この疑問に対して厚労省(旧厚生省)と医薬品業界が癒着しているからだ,などという陰謀論がまことしやかに流れています。しかし,それとは別にマスコミによる一大キャンペーンとそれによる世論の圧力増加があったという事実も忘れてはいけません。

我々は,現在インターネットという非常に便利な道具を手にしています。下手な煽りに巻き込まれることなく,自分自身の手で情報を集め,冷静に自分の態度を決められるように心がけたいものです。

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気になる化学リスク | 18:01:22 | Trackback(0) | Comments(0)
動物実験は何のため?
先日のエントリ「プロピレングリコールはどのくらい怖いのか」でも書いたのですが,動物実験は「安全であるかどうかを確かめる」とか,「毒性があるかどうかを確かめる」ために行われるものではありません。mixiの石鹸コミュでも少し話題が出てきたので,もう少しだけこの話題について話をさせていただきます。

この話は結局のところ「毒性とは何か」という部分を正確に捉えられるかどうか,と言うことに帰結すると思います。

究極的な事を言えば,全ての物質には毒性が存在します。食塩しかり,水しかりです。

先日イギリスでデトックス療法と称して患者に大量の水を飲ませ続け,それにより低ナトリウム症による脳障害を引き起こしたとして,(自称)栄養士に賠償金支払い命令の判決が降りたニュースをご覧になった方もいるかと思います。
#参考:デトックスダイエットで脳障害→賠償金1800万の判決下る。

この事件でもわかるとおり,たとえ水であっても許容量以上を摂取すると,最悪の場合死に至ります。ですが,もちろん水を全く摂取しないなどということができるわけがありません。

物質が毒性を発揮するにはある程度以上の量が必要です。そして,その境界線となる量が,それぞれの物質により異なっており,その境界線をはっきりと確定させるために行われているのが動物実験です。

ですから,動物実験の結果について語る場合,本当は「○○gを○○回(もしくは日)マウスに投与した時毒性が見られた。」と表現しなければいけません。

また,同様に薬などでは「○○gを○○回(もしくは日)マウスに投与した時効果が見られた。」ということを確かめるための動物実験も行われます。良い薬,安全な薬というのは,なるべく少ない量で効果を示し,毒性を示すまでの間に大きな余裕があるもののことです。洗剤にしろ,健康食品や化粧品にしろ,すべて「効果を示し始める量」「毒性を示し始める量」の二点を正確に知る事によって初めて,安全に安心して使う事ができるわけです。

しかし,世の中にあふれているまがい物の製品や,デマを垂れ流す悪徳業者はあえてこの量的な関係を無視し,自社製品の効果を誇張し,他社製品の毒性などを強調する傾向にあります。

賢い消費者として,よりよいものを安心して使うためにも,「量」の感覚というものは身につけておいて損はないと思います。

テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 12:20:04 | Trackback(0) | Comments(2)

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