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ぷろどおむ

Author:ぷろどおむ
元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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続々・ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか

いただいたコメントにコメントをつけていたら長くなったので,別エントリに。


>発がん性って、実験をし何年もしないと 結果は出ないんですよねぇ。それを考えると なんだか 用心してしまうんですよね。。。


確かにそういう試験もありますので,医薬品や農薬などの使用が認可されるためには,数年間かけて実験を繰り返し,ある一定レベル以上の安全性を確認することが義務づけられています。


しかし,思い出していただきたいことが一つあります。
ラウリル硫酸ナトリウムは工業的に用いられるようになってから,すでに数十年が経過したもっとも著名な界面活性剤です。それはつまりどういうことかというと,新しい実験法や測定基準が考案されたときには,まず最初にラウリル硫酸ナトリウムで実験が行われていると言うことに他なりません。それにも関わらず,大きな問題を示すデータが出てくることもなく広く利用され続けているのはなぜでしょうか。


やはり,それは大企業の陰謀なのでしょうか。


さて突然ですが,この問題を考えるために一つ質問です。長年栄華を誇り続ける大企業と中小企業の間でもっとも大きな差はなんでしょうか。


様々なものが考えられると思いますが,その代表格としては基礎研究にかけられる時間や費用の差があります。確かに,長年の努力によって新しい技術を開発する中小企業やそれを元に起業したベンチャー企業の話は時々ニュースになっています。しかし,そういう類い希なる努力の成果も確かに存在しますが,客観的に評価した場合大企業と中小企業の間における研究開発力の差は,比較するのがばかばかしくなるほど大きなものです。


そんな事情を知っている,あるいは思い出すと,よく大企業による陰謀論を唱える方々が「これまで自分たちが生産してきたものや技術がダメになることを大企業は恐れている」と仰っていることが,とても変な話だということがわかってきます。


その会社だけが独占的に生産している何かならいざ知らず,ラウリル硫酸ナトリウムみたいに誰もが普通に使ってきたものを使い続けることに,会社として何か旨みがあるでしょうか。逆に誰もが使えるラウリル硫酸ナトリウムに問題点があることを明らかにし,返す刀でその問題を克服した独自製品をがちがちに特許を固めて生産し,販売すれば一挙に市場を独占することができませんか?


古くて誰もが使える技術に大企業が執拗に固執する理由は,実はあんまりありません。というか,そう言う企業はだいたい衰退していきます。一瞬大きくなれたとしても,すぐに消えていきます。特に製品の新陳代謝の激しい情報機器や家電製品などの栄枯盛衰を考えてみてください。そういえば……,ということが思い当たりませんか?


大企業であればあるほど,革新的な技術を追い求め続けなければその巨大な体格を維持することはできません。実は,昔ながらの技術や製品にこだわり続け,丁寧に丁寧に仕事を成し遂げることで長寿企業となりうるのは中小企業の方が多いのです。彼らは革新的な技術開発競争や値段競争では大企業に太刀打ちできませんが,昔ながらの技術を守り顧客との間の信頼関係を維持しながら,ニッチなニーズにも対応して仕事をこなしていくことでいわゆる「身の丈にあった」会社規模を維持することができます。そして,それは巨大になりすぎた大企業にはなかなか難しいことです。


大企業は大企業であるが故に,常に革新と成長を義務づけられています。まさに泳ぎ続け食べ続けることであの巨体を維持することができるマグロや鯨みたいなものです。停滞していては死んでしまうような大企業が,誰もが使える古い技術や製品にこだわるなどという発想は極めてナンセンスなのです。


陰謀論は,なんかドキドキするものがあって非常に魅力的に見えることが多いです。でも,もしかするとそういう噂を流すこと,信じさせることの方が,実は何かの陰謀なのかもしれませんよ?


………,なんかいただいたコメントとはほとんど関係ない話になってしまった気がしますが(^^; とりあえず,次回はちょっと今回の話とつながりをつけて(^^; ガンの話をしてみましょう。


癌による死亡者数が年々増えているという統計資料はどういう意味を我々に教えてくれているのか。核実験により世界中にばらまかれた放射性物質の影響なのか,それとも戦後急速に広がった化学物質による汚染が原因なのか。そのあたりについて,お話しさせていただこうかと思います。



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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 10:51:01 | Trackback(0) | Comments(1)

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