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ぷろどおむ

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元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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リスクとハザード

この数年で大きな話題になったものだけでも,ダイオキシンや環境ホルモン,BSEに遺伝子組み換え作物と化学やバイオがらみで問題になった事例がたくさんあります。 しかし,これらの話を聞く上で必要以上にパニックになったり,不安に駆られることを防ぐために知っておかなければいけない概念として「リスク」と「ハザード」の関係と,「リスクマネージメント」というものがあります。


最近少しずつは聞かれるようになった「リスク」と「ハザード」という言葉ですが,まだまだ一般的とは言い難いのが実情です。


 この両者の中で,普通聞き覚えが少しでもあるのは「リスク」の方でしょうか。「ハイリスク・ハイリターン」とか「リスクを恐れるな」とかいう言い回しでなら,さらによく聞くと思います。「ハザード」の方も,「バイオ・ハザード」なんて言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。


どちらも「risk」と「hazard」で辞書を引くと「危険」と出てきますが,両者の概念は明確に違います。


「ハザード」の方は,危険要因とか有害性とかを示す言葉です。そして,「リスク」は,非常に単純に言えばこの「ハザード」に「ハザードが生じる確率」を加味した結果として表されます。


たとえば,これから夏に向けて水遊びをする場合,必ずそこには「溺れる」という「ハザード」が存在します。


でも,その水遊びをする場所が,「水たまり」なのか「池」なのか,あるいは「小川」なのか「渓流」なのか,「海水浴場」なのか「遊泳禁止区域」なのかで,水難事故に遭う確率はずいぶん変わってくると思います。また,水遊びをする人が「子供」なのか「大人」なのか,「泳げる人」なのか「泳ぎの上手な人」なのかでも,全く変わってくるでしょう。


でも,思い出してください。これらの条件すべてにおいて


「溺れて死ぬ」という「ハザード」は等しい


のです。


しかし,大人が水たまりで水遊びをしていても,そこで溺れる確率はほぼゼロに等しいとですよね?なので「大人が水たまりで水遊びをすることのリスクはほぼゼロ」であると言うことができます。


同様に,「大人が水たまりで遊ぶよりも,子供が水たまりで遊ぶ方がリスクが大きい」あるいは,「大人が水たまりで遊ぶよりも,渓流で水遊びをする方がリスクが大きい」,「泳げない人が海水浴場で遊ぶよりも,泳げる人が海水浴場で遊ぶ方がリスクが小さい」などのことが簡単に言えることもおわかりいただけると思います。


つまり,


「ハザード」が等しくても「リスク」は場合によって異なる


ことがあり得ます。そして,同時に我々が


本当に注意をしなければいけないのは,「ハザード」ではなく「リスク」である


と言うこともわかっていただけると思います。


化学物質や様々なモノを利用する場合,そこには必ずなんらかの「ハザード」が存在します。ですので,我々はその「リスク」を正当に評価し,その「リスク」に応じた注意を払い行動を選択する必要があります。


ちょっと長くなりましたので,リスクマネージメントととかの話は,また次回。



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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

気になる化学リスク | 11:52:54 | Trackback(0) | Comments(2)

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