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ぷろどおむ

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元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

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ちゃんと書いてる入門書
はじめての手作り石けんはじめての手作り石けん
(2004/10/13)
小幡 有樹子

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ここのブログの機能をほとんど使いこなせていないのですが,なんとなく気が向いてAmazonアフィリエイトだけ参加してみました。

ということで,とりあえず一冊だけご紹介。

手作り石けん業界では前田さんの本がバイブルのように使われているようですが,苛性ソーダの扱いに関する記述などでちょっと不満が残ります。

そこで,きちんとその辺を書いてる入門書はないのかな?と思い本屋をうろついていて見つけたのが,こちらの本です。

でも,この方しか「苛性ソーダを水に入れる」という正しいやり方で記述している本を見つけられない辺りにまだ不安が残る今日この頃です。

他にもよさげなものを見つけたらご紹介していきたいと思います。

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テーマ:手作り石けん&手作りコスメ - ジャンル:趣味・実用

手作り石鹸 | 15:25:57 | Trackback(0) | Comments(2)
水酸化ナトリウムはお酢で中和できるか
できます。

ただし「ものすごく大量に使えば」ですが(^^;;

いわゆる石けん本の中には,「水酸化ナトリウム溶液をこぼしても,お酢をかければ大丈夫」という記述があったりするようですが,家庭で使われている食酢を多少振りかけたくらいではどうにもなりません。

仕事が忙しくて一ヶ月以上にわたって放置してしまっておりましたが,リハビリをかねて今回はこのお話について,少々説明させていただきます。

アルカリの影響を消すためには「中和」をしなければいけないのは皆様ご存じの通りですが,それに必要な酸の量は純粋に「物質量(分子数,モル数)×価数」で決まります。

物質の量を表すために用いられる単位としては,一般的には「重さ」を使うのが普通だと思います。しかし,化学の世界で,特に中和反応をはじめとする化学反応を考えるためには重さで考えていては,なかなか理解できない場面が多くなります。

ここで,出てくるのが「モル(mol)」という単位です。

モルという単語を聞くと「化学嫌い」を自称されている方の中には,もうこれだけで嫌になってくる方もいらっしゃるかもしれません。でも,化学を理解する上で「モル」という概念は非常に画期的なことでしたし,それほど難しい話というわけでもないんです。「鉛筆1ダースは,鉛筆12本のこと」ということが理解できていれば,モルの概念も必ず理解できます。

さて,化学黎明期の頃,物質同士を反応させた時に起こる現象の量的な関係を「重さ」だけで考えていては理解できないことがわかりました。そこから,様々な研究が進められた結果,世の中に存在するもの全てはいくつかの原子が組み合わされてできる「分子」から構成されていると言う概念が成立し,化学反応はその分子同士により起こっているという考え方が広がりました。そのため,様々な化学物質の量を「重さではなく数で把握する」必要が生じてきたのです。

そこで当時すでに測定されていた原子量をそれぞれの分子の構成に基づいて足し算し,得られた「分子量」に重さの単位である「グラム(g)」をつけ,その重さの中に含まれる分子の数を「1モル(mol)」と定義しました。

物質1 mol中の分子数は一定で,6.02 x 10^23 個と測定されており,この数を「アボガドロ数」と呼びます。(現在,モルはSI単位系の基準である7単位の一つとして認定されており,アボガドロ数も「アボガドロ定数」と呼ばれています。)

ですので,簡単にモル数を求めるには,その物質の重さを分子量で割ってあげれば良いことになります。たとえば苛性ソーダは分子量が40(=Na 23+O 16+H 1)なので,500gの苛性ソーダは500÷40=12.5 molとなります。これに対し,酢酸の分子量は60と苛性ソーダより少し大きいため,同じ500 gの酢酸を持ってきても約8.3 molにしかならないので,中和しきれないことになります。

と,書きましたが最初に書いた式の中に入れた「価数」の事をまだ触れていませんでしたね。価数というのは,その酸あるいはアルカリ一分子が,いくつの水素イオン(H+)あるいは水酸化物イオン(OH-)を放出するかという意味になります。酢酸と苛性ソーダは,それぞれ一個ずつ放出しますので,一価の酸と一価のアルカリと言うことになります。なので,特に何も考えなくてもこの両者で起こる中和反応については,モル数だけで考えることができます。

しかし,クエン酸のように二個の水素イオンを放出することができる二価の酸などが絡んでくると話が別です。この場合は,先ほど話の出た12.5molの苛性ソーダを中和するのに必要なクエン酸は12.5÷2=6.25molとなります。

というわけで,苛性ソーダ500 gを溶かした溶液を中和する時に必要な酢酸の重さは,60×12.5=750 g,苛性ソーダ10 g辺り15 gの酢酸で中和することができます。

た・だ・し,

ここで勘違いしてはいけないのは,家庭で使われている食酢中には通常

3%程度しか酢酸が含まれていない

ということです。

つまりお酢1 L中には30 g程度しか酢酸が含まれていませんので,30÷60(酢酸の分子量)=)0.5 mol。つまり,これを使って12.5 molのアルカリを中和するためには(12.5 mol÷0.5 mol/L=)250L25 Lの食酢が必要です。かなりすごい量ですよね(^^; なので「スプレーボトルに入れたお酢をシュッシュッと吹き付ければ,それで中和完了!」とはいきません。くれぐれもご注意ください。

ちなみに時々「苛性ソーダは強アルカリで,酢酸は弱酸だからどうやっても中和できない」と誤解されている方もいるようなのですが,強アルカリと弱アルカリというのは,水に溶かし込んだ時に,入れた量のうちどのくらいが解離してOH-イオンを発生させるかということを表現しています。たとえば,苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は,水に入れると100%解離して全てがOH-を作り出すので強アルカリ,アンモニアなどは一部分しか解離しないので弱アルカリに分類されます。

酸の場合も同様で,お酢の原料である酢酸は水に溶かしても一部分しか解離しないために弱酸と呼ばれているだけです。なので,酢酸も苛性ソーダのような強アルカリと反応させれば,酢酸がどんどん中和されて反応が進み,存在する全ての酢酸が中和が終了するまで使われます。これは塩酸などの強酸と全く同じです。なので,「加えた量が十分であれば」酢酸でも苛性ソーダの中和は可能です。例えば,氷酢酸と呼ばれる非常に濃い酢酸(98%以上)なら765g前後と,十分現実的な量で中和が可能です。

なお,水酸化ナトリウムの希釈に必要な水の量について,別のエントリで計算してます。よろしければご一読ください。

ちなみに,今回はあえて「同位体」の話とか,イオン結合性化合物や金属などの場合の「分子量(?)」とかそういう話は簡単のために無視しております。というわけで,この手のキーワード絡みでの突っ込みは,なにとぞご理解ご容赦をお願いいたします(^^;;;;;;;

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手作り石鹸 | 13:37:00 | Trackback(0) | Comments(6)
バトルを挑まれてしまいました(^^;
え~と,だいぶ前に書いたエントリ「苛性ソーダが手につくとぬるぬるするのは??」に疑問を持たれた方がいらっしゃったようなので軽くフォローを。

>皮膚の表面はタンパク質はないと思う。皮膚細胞の表面に、酵素であるタンパク質がむき出しになっているわけがない。

まず最初にタンパク質は酵素だけじゃないです(^^; 理科の先生か何かをされているようなのでもしかするとご経験があると思いますが,皮膚に硝酸がついて黄色くなったことはありませんか?あれが有名な「キサント・プロテイン反応」という奴です。このとき硝酸は何と反応してるかというと,主に皮膚の角質層に存在するケラチンなんかと反応しているわけです。苛性ソーダが反応しているのもその辺ですね。

>じゃあなにかい?美人の湯と言われる熊野龍神温泉とか、あのアルカリ温泉のぬるぬる感は、皮膚細胞が溶けているってか?
>そんな人間を溶かすような温泉にだれがありがたがって入るんだよ!ええ!?


えっと,皮膚細胞というのがどの部分を指しているのかわかりませんが,通常最初に溶かされるのは表皮細胞と呼ばれる部分です。この辺は前述したケラチンを主体とした角質層がメインとなりますし,アルカリ泉程度ではその奥にある真皮細胞まで到達することはまず無いと思います。しかし,本来真皮構造を守ってくれる表皮細胞を何層かはぎ取る形になりますので,あがった直後はおっしゃる通りぬるぬるしてますし,泉質(pH)によってはあがった後に真水でしっかり流さないと後からひりひりしてくるんですね。pHが高めの温泉では,この辺についての注意書きがされている所も多いんじゃないか(少なくとも私が前に行ったところでは注意書きがありました)と思います。なお,この手の温泉が美人の湯と呼ばれるのは,アルカリ性の性質によりごわごわした角質層(そのものずばりケラチンのことですね)が溶かされて柔らかくなる=お肌がなめらかになるためです。つまり,アルカリが皮膚のタンパク質を溶かしてくれているからこそみんなありがたがっているんですね。

ただ,これはpHが9前後とかの弱いアルカリ性だからこの程度で済んでいるんであって,そもそもの話題である手作り石鹸で使っているような苛性ソーダ溶液の場合,処置を誤れば真皮細胞まで浸食されてしまう可能性が非常に高いです。さらに角質層で守られている皮膚でもその状態なわけですから,そこまで頑強に守られていない口内などの粘膜や眼球などについたら非常に危険ですので,苛性ソーダを扱う場合には眼鏡やマスクをつけましょう,と言うことを繰り返し提案させていただいているわけです。

>おめえ、化学屋って言ってる割には鹸化って現象、知らねえんじゃないのか?

えっと,このエントリ。そのものずばり鹸化を利用した「手作り石鹸」の話なので,一応それなりには知ってるつもりです(^^; まぁ,本当の専門ではないので本職の人たちには余裕で負けますし,きっと穴もたくさんあると思いますが(^^;;;;;;

>石鹸てのは、脂肪を水酸化ナトリウムが加水分解させて、3本の脂肪酸のカルボキシル基にナトリウムがつき、それが石鹸。副産物にできるのがあのぬるぬるの正体、グリセリン。

え~と………,これは細胞膜を構成する脂質二重膜が分解されてぬるぬるの原因になっているって言う話でしょうか??それとも皮膚表面にわずかに存在する皮脂が分解されてという話でしょうか?

でも前述しました通り弱い真皮細胞の細胞膜が直接外部からの刺激にやられないように,表皮はケラチンなどで角質層を作り内部を守ってているわけです。なので,アルカリにやられるとしたら,やっぱり角質層(=ケラチン)などが先ですね。そうでなくては困ります。もちろん皮脂は角質層の上に分泌されていますので,当然のようにアルカリ成分によって分解されていると思いますが,量が全然違います。だからこそ洗剤との相性によって「皮脂が奪われすぎて乾燥する」という悩みが生じるわけですね。特に苛性ソーダみたいな強いアルカリが直接皮膚についた場合なんて,皮脂成分はあっという間に分解され尽くしてしまいます。

確かに問題になってるエントリでは皮脂分の存在を無視した記述になっていたのは事実ではありますが,苛性ソーダが手についた時のぬるぬるは皮膚のタンパク質が溶けているから,ってのは本当です。どうぞご確認ください。また,まだ納得できないことがおありでしたら,私がわかる範囲で答えさせていただきたいと思いますので,遠慮無くご質問いただければと思います。


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手作り石鹸 | 21:47:45 | Trackback(0) | Comments(7)
石鹸関連のまとめ

手作り石鹸に関連する話題のまとめです。



  1. 苛性ソーダを水に溶かす時は…

  2. 苛性ソーダは毒???

  3. 苛性ソーダが手につくとぬるぬるするのは??

  4. 苛性ソーダはガラスを溶かす?

  5. 苛性ソーダを扱う容器の材質は?

  6. ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか

  7. 続・ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか

  8. 続々・ラウリル硫酸ナトリウムはどのくらい怖いのか


 



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手作り石鹸 | 19:43:13 | Trackback(0) | Comments(0)
賞味期限切れの油を使った石鹸

ご質問をいただきましたので,予定を変更して久々に手作り石鹸系の話題を


>去年くらいに買い貯めた オイルが、賞味期限切れのがあるのが
>分かりました。これは、未使用の為 酸化臭もしませんが
>こういったものを石鹸に使うことは 科学的にいかがなんでしょうか。


あっさり回答すると,「賞味期限切れくらいでは問題ない」と思います。


一般的に「賞味期限」は「食品として利用した際にその風味まで保証する期間」,「消費期限」は「利用した際に健康に問題がないことを保証する期間」と考えればよいと思います。特に未開封で酸化臭もないということですので,石鹸の材料として使うのであれば問題ないと思います。


と,これだけだとちょっとあれなので,油の酸化とかについてもう少しだけ。


油が酸化するシステムにはいくつかありますが,通常家庭で利用している食用油の場合,そのほとんどは空気中の酸素と結びつくことによって起きたものです。この反応は油の中にある「不飽和結合」と呼ばれる部分と,空気中の酸素が反応することでおこります。なので,油の中にどのくらい不飽和結合があるかを表す「不飽和度が高い油」が酸化しやすいと言うことになります。


不飽和脂肪酸の代表的なものはオレイン酸とリノール酸です。特にリノール酸の方が不飽和度が高いので,リノール酸含有量が高い油は酸化に対する注意が必要だと思います。また,不飽和度の高い代表的な油としては,大豆油,コーン油,綿実油,サフラワ油などがあり,逆に不飽和度の低い油としてはパーム油やパーム核油,カカオ油やヤシ油,それにラードなどです。この辺は,石鹸作りに関わらず,覚えておいた方がよい豆知識かもしれません。


では,不飽和脂肪酸をなるべく含まない石鹸がよい石鹸なのかというとそう言うわけではありません。


飽和脂肪酸は,融点が高く固体になりやすい性質を持っています。つまりそれはどういうことかというと,脂肪酸に含まれる炭素の数が増えると,急速に水に溶けにくくなります。しかし,炭素の数は石鹸の洗浄力の源(特に対油汚れ)の一つですので,これが少ないと洗浄力があまり期待できなくなります。結果として,十分な洗浄力が期待できる炭素鎖の大きい飽和脂肪酸ナトリウム(石鹸)は,酸化には強いですが,固く,低い温度の水に溶けにくく使いにくい石鹸になってしまいます。


これに対し,不飽和脂肪酸ナトリウムは同じ炭素数の飽和脂肪酸ナトリウムと比べると水に溶けやすく,柔らかい性質を持っています。そのため,十分な洗浄力と使いやすさの両方を得るためには,ある程度不飽和脂肪酸を含んでいることが重要です。なので,一般的に使われている石鹸の材料となる油はすべて不飽和脂肪酸を含んでいます。
#まぁ,それ以前に飽和脂肪酸だけを含む油脂は常温で固体なんですけどね(^^;


ちなみに化学的に泡立ちや使い勝手(水への溶けやすさ,耐硬水性),洗浄力などのバランスが非常に高い脂肪酸にオレイン酸というものがあります。そして,これを非常に多く含む油の代表格が実は「オリーブ油」なんです。なので,オリーブ油から作った手作り石鹸は非常に良質のものになるんですね。


こんなもんで回答になりましたでしょうか?説明の足りない部分などがあれば,どうぞお気軽に。ちなみに一緒にいただいた「廃油を使って作った石鹸はお肌にいいのかどうか」については,まだ調査中ですので,もう少々お待ちください。


 



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手作り石鹸 | 14:01:20 | Trackback(0) | Comments(3)
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