■プロフィール

ぷろどおむ

Author:ぷろどおむ
元サッカー少年。今はしがない化学屋です。

■最近の記事
■最近のコメント
■最近のトラックバック
■月別アーカイブ
■カテゴリー
■FC2カウンター

■ブロとも申請フォーム
■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
雑学:なぜSI(国際単位系)が必要なのか
ふと気がつくと100エントリを超えてしまっていた当ブログですが,最初はmixiの石けん関連コミュとか,環境問題関連コミュで書き散らしていたことをまとめようと思って作ったブログだったわけです。なので,本当に最初のいくつかは,以前書いていたものを手直しして書いていましたが,当然そんなストックはあっという間に尽きてしまうわけです。

で,その後はご覧いただければわかります通り,いただいたコメントやらご質問やらにお答えしつつ,話を無理矢理広げておりました。というわけで,当然なんですが,よくよく見てみると自分からネタを提供したエントリが非常に少ない気がしている今日この頃だったりします。

こんなまとまりのない文章ばかり書いている私ではありますが,学生時代には「私の夢はブルーバックスで一冊本を出すことです」なんて語ったこともあったりするわけです。まぁ,私の文章力では絶対無理なんですが(^^;;;;

とは言え,そんなまともな文章を書けない私でも,今はこうしていろいろ好き勝手なことを書いて,しかもそれをいろんな人たちに読んでもらえるなんてことが非常に気軽に出来るようになりました。本当によい時代です。そして,せっかくそんな良い時代に生きていられるんだから,もっと自分発信の情報を書かなければいけないのでは無かろうか!とか思ってしまったわけです。

というわけで,新しく「雑学」カテゴリを作りまして,私発信で,その時々に思いついたネタも書いていくことにしました。とりあえずどこから書こうかな?と思ったんですが,しばらくはいろんな単位とかについての雑学を書いていこうかと思います。

…………,ええ,まぁ,どう考えても需要が無さそうなんですが(^^;;;; 自分の勉強も兼ねてと言うことで勘弁してください。

ということで,強引に始めちゃいましょう(ぉぃ

さて,みなさんは今回のエントリのタイトルにもなっている「SI単位系」というものをご存じでしょうか。

理系の大学出身の方ですと聞いたことがあるかと思いますが,日本語では「国際単位系」と訳されており,世界共通の単位として国際度量衡総会(CGPM)において認められた単位系のことです。

ちなみに「国際単位系」を英語に訳すと「International System of Units」となるのに,どうして略称が「SI」なんだ?ふつー「IS」じゃないの??というのは,最初に感じる素朴な疑問なわけなのですが,その答えは「略称の元がフランス語(Systéme International d'Unités)だから」です。

それというのも,そもそもこのような世界共通の単位を確立しましょうという話の元になった「メートル条約」が締結されたのも,それ以来世界の単位にまつわるあれこれを管理している国際度量衡局(BIPM)の本部があるのも,フランスのパリだからです。というわけで,この関係の略称(たとえば,前述のCIPMやBIPMも)は,フランス語を元にしたものが非常に多いんです。この辺は結構トリビア的な雑学ですね(^^)

単位系にはSI単位系の他にも様々なものがあります。日本で昔から使われていた単位系は「尺貫法」と呼ばれる単位系で,今でも面積を表す「坪(つぼ)」や,お米,お酒の量を表す「合(ごう)」などは日常的に使われています。

SI単位系はメートル条約を基礎にして作られた単位系ですが,これに真っ向から対立(?)している単位系がヤード・ポンド法ですね。アメリカ・イギリスなどでは,まだまだこちらが標準で,インチ,フィート,ガロン,マイルなどの単位が幅をきかせています。正直困ったものなので,いい加減何とかして欲しいんですけどね(^^;
(090806追記:イギリスは1995年にSI単位系に切り替わっていたようです。知識が古すぎました。すいません。)

また,メートル条約系統の単位系にもいくつか種類があり,ちょっと(かなり?)昔は「cgs単位系」と呼ばれる単位系が主流で,今でも分野によってはこの系統の単位が残っているところもあります。

「cgs単位系」は,cm(センチメートル),g(グラム),s(秒)を基本として単位を作り上げる系列ですが,これに対し m(メートル),kg(キログラム),s(秒)を基本として単位系を組み上げた単位系は「MKS単位系」と呼ばれ,これが現在のSI単位系の元となっております。

SI単位系の特徴は(極めて大ざっぱに言いますと(^^;)MKS単位系では3種類だった基本単位を7種類に拡張し,様々な単位をこれら7種類の基本単位の組み合わせで表現できるようにしたところにあります。

その7種類の基本単位というのは
・長さ(メートル:m)
・質量(キログラム:kg)
・時間(秒:s)
・電流(アンペア:A)
・熱力学温度(ケルビン:K)
・物質量(モル:mol)
・光度(カンデラ:cd)

となっています。

SIで認められている単位は基本的にこの7種類で,これ以外の単位(物理量)は,先ほども言った通りこれら7種類の基本単位を組み合わせた形で表現できます。

簡単な例では,面積や体積はm^2,m^3などで表現できるのは皆様ご存じの通りですし,速度や加速度がm/s,m/s^2で表現できるのも習った覚えがある方は多いのではないでしょうか。

この他にも周波数(ヘルツ:Hz)はs^-1,力(ニュートン:N)はm・kg・s^-2,電圧(ボルト:V)なんかもm^2・kg・s^-3・A^-1として表現することが出来ます。まぁ,この辺はかっこの中に書いた固有の名称・記号を使うことが奨励されていたりもしますので,こんなややこしい表現を見ることはまずありませんが,それでもSI単位系というグループの中にいる単位です。

SI単位系に属さない単位として代表的なものは,カロリー(cal)とか圧力の単位トル(Torr)とかがあります。この二つは中でも使用を推奨しない単位とされているものなのですが,リットル(lまたはL)とか,ヘクタール(ha),トン(t)なんかはSIじゃないけど,SIとの併用を認められている単位です。

ややこしいですね(^^;;;

でも,先ほども言いましたが,SIでは7種類の基本単位を設定し,これ以外の単位(物理量)は,先ほども言った通りこれら7種類の基本単位を組み合わせた形で表現します。

ごく単純に考えると,日常生活のいろんな場面で使いやすい単位というのはそれぞれ違ってくるわけですから,その時々に使いやすい単位を使うことが一番楽なように思えます。

でも,よく考えてみてください。それぞれの単位につながりが無く,バラバラに設定されているとしたら,そのそれぞれの単位それぞれに定義が必要になってきます。

それに対しSI単位系はどうでしょう?SI単位系では,すべての単位を7種類の基本単位を使って表現することが出来ます。これはつまりどういう事かというと,7種類の基本単位を定義してしまえば,すべての単位を定義することが出来る,と言うことなんです。

どうでしょう,SI単位系のすごさがわかっていただけましたでしょうか。すべての単位をSI単位系の中にまとめ上げることで,世界中どこでもどんな単位(物理量)でも,同じように厳密に定義することが出来るんです。すばらしいですね。

たとえば1calという熱量は,その昔「1グラムの水の温度を標準大気圧下で1℃上げるのに必要な熱量」と定義されていました。でも,この熱量を厳密に定義しようと思うと,そもそも水は最初何度だったのか,とか標準大気圧はいくらか,気圧が異なっていた場合はどのようにして補正するのか,など様々なことをちゃんと決めなければなりませんでした。でも,SI単位系で熱量を表す単位であるジュール(J:m^2・kg・s^-2)を使えば,長さと質量と時間という一見関係なさそうな単位から,「1ニュートンの力が力の方向に物体を1メートル動かすときの仕事」と定義されていますので,長さと質量と時間が厳密に定義されていれば,自動的にジュール自体も厳密に定義することが出来てしまいます。

まるで,なんかの魔法みたいですね。まぁ,実際に熱量を測定する時には様々な補正やら何やらが必要になってくるのは一緒なんですが,「定義」という一点だけを考えると,カロリーみたいに余計に新しく定義したり考えたりしなくちゃいけないものはないんです。

なんかすごいとおもいませんか?たった7つの単位について定義を行うだけで,様々な単位が厳密に定義されてしまうんです。単位の定義をそろえると言うことは,世界中の人たちが共通の言語で話をすることに等しい効果を生み出します。共通の言語で話をすることが出来るからこそ,相互に円滑なコミュニケーションを取ることが可能となり,よりよい未来が開けてくることになるわけです。そして,その未来を根っこの部分で支えられるように作られたのが「SI単位系」というわけなんですね。

どうでしょう,SI単位系の大切さをご理解いただけましたでしょうか?もし,「もっと詳しく知りたい」などと思うきっかけになりましたら幸いです。

と,こんな感じで特にネタがない時に,今後もちょっとずつ7種の基本単位それぞれについての話を書いていこうかと思います。ですので「この手の話はちょっと……」と言う方は,ぜひ積極的にネタ提供を御願いします(ぉ いや,まぢで(^^;;; 

ということで,ネタ提供がなければ,今わりとホットな話題でもありますし,そもそもの発端とも言うべき単位であると言うことで,「長さ:メートル」についての話をしようかと思います。

では,またそのうちに。

090807追記:コメントで「SI『単位系』」という表記は厳密にはおかしいのではないか,というご指摘をいただきました。まさしくその通りですし,良く読んだら本文中でも「SI単位系」という表記と「SI」という表記を混同して使っていました。ということで,すべて「SI」に統一しました。つむらさん,ご指摘本当にありがとうございます。
スポンサーサイト


テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

雑学 | 20:32:54 | Trackback(1) | Comments(4)
コメント
SI単位「系」
ぷろどおむさん、こんにちは。
私も初めて「7つのSI基本単位」を知った時には感動しました。本当に7つだけ?カンデラってそんなに基本的な単位?などと疑いました。
ところで「SI単位系」という言葉はよく見かけますし、書名に使っている本すらありますが、どうも引っかかりを感じています。SIのSはぷろどおむさんも紹介されているとおり「系」の意味なので、重複してますよね。
産総研のサイトや私の手持ちの書籍では「SI単位系」の語は使われておらず、「SI」または「SI単位」のみのようです。
まあ、「SIという単位系」の意味だと解釈すれば日本語的にはOKなのかもしれませんけど。
2009-08-07 金 00:16:56 | URL | つむら@分析化学 [編集]
Re: SI単位「系」
つむらさん,コメントありがとうございます。
その節はお世話になりました。

> ぷろどおむさん、こんにちは。
> 私も初めて「7つのSI基本単位」を知った時には感動しました。本当に7つだけ?カンデラってそんなに基本的な単位?などと疑いました。
> ところで「SI単位系」という言葉はよく見かけますし、書名に使っている本すらありますが、どうも引っかかりを感じています。SIのSはぷろどおむさんも紹介されているとおり「系」の意味なので、重複してますよね。
> 産総研のサイトや私の手持ちの書籍では「SI単位系」の語は使われておらず、「SI」または「SI単位」のみのようです。
> まあ、「SIという単位系」の意味だと解釈すれば日本語的にはOKなのかもしれませんけど。

むむむ,確かにそうですね。仰る通りだと思います。何となく語呂が良くて何も考えずに使っていましたが,「頭痛が痛い」みたいな状態になってますね(^^;

というわけで,該当箇所を訂正させていただきます。どうもありがとうございました。

また,何か変なところがありましたらよろしくお願いいたします。
2009-08-07 金 00:22:29 | URL | ぷろどおむ [編集]
初めまして
初めまして、ここを通りかかったhtsです。以後よろしくお願いします。

でSIのすごいところは7種類の単位ですべての物理事象を扱えるというところ。これはSI以前にあった3大度量衡(メートル、ヤードポンド、尺貫)では成しえなかった部分なんですよね。

それはそうとSIの7単位ですがルーツを少し示しますと
m、kg、s…狭義メートル法
A…広義メートル法
K…広義メートル法の温度単位℃の目盛を絶対零度をOに取り直したもの
mol…元々はアボガドロ数の表記の簡略化から生まれた一種の無次元量。ただしSIでは便宜上単位として扱っている
cd…広義ヤードポンド法の光度単位燭を改良したもの。これだけメートル家出身ではない

確かこんな感じだったと思います。ちなみにcdが日本で影薄なのはヤードポンド法と関連がある単位なのも大きいかもしれませんね。
2014-05-25 日 01:28:55 | URL | hts [編集]
ちなみに
メートル法とヤードポンド法の狭義と広義は基本単位として
狭義メートル法…m、kg、s、a、Lの5つ
狭義ヤードポンド法…ft、lb、s、ac、galの5つ
広義メートル法…狭義メートル法に°C、Aを加えたもの
広義ヤードポンド法…狭義メートル法に°F、candle(燭)を加えたもの
なんだそうで。

ちなみにSIは他の度量衡と違って面積/体積は長さの平方/立法で説明できる立場を貫いています。ですので3大度量衡と違って面積/体積に関しては固有の単位は持っていません。
2014-05-25 日 03:46:00 | URL | hts [編集]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

雑学:メートルのお話
さて,相当間が開いてしまったんですが,長さの単位である「メートル」のお話をさせていただきます。 長さの単位,というか基準が世の中に... 2009-09-17 Thu 18:53:33 | ぷろどおむ えあらいん

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。